フェーズフリー
フェーズフリーの商品・サービスの広がり
「フェーズフリー」とは、
「日常時」と「非常時」という2つのフェーズ(時期、状態)の区別なくすという考え方で、
いつも使っている物・サービス・行動が災害時にも生かされるような工夫をしたものなどを指します。
大規模災害の確率が高まっている昨今では、フェーズフリーの考え方を利用した商品・サービスの提供がますます進むと考えられています。
たとえば、公園のベンチやマンホールが
災害時にはかまどやトイレに変わるものなどがそうです。
https://suumo.jp/journal/2019/07/16/165696/
公園等に防災用ベンチを設置しています(厚木市)
https://www.city.atsugi.kanagawa.jp/shiminbenri/environment/kankyou/park/news/d027448.html
食料備蓄のフェーズフリー
災害時用の食料の備蓄としてカンパンや長期保存できるレトルトカレーを
用意したこともありますが、いずれも期限が来たときに棄ててしまいます。
もったいないと思って消費期限直前に食べてみましたが、
結構マズイのです。
そういうマズさにも慣れておくことも災害対策になる考え方もありますが、
そんな辛抱はあまり体験したくありません。
そこで、災害時用食品ではなく、普段に食べているお菓子や飲料品や缶詰などを
多めに備蓄して、それを災害時用の備蓄としてもサイクルさせようと変えました。
消費期限は、災害専用の物に比べると短くて、管理が油断できませんが、
備蓄の移動を習慣づければなんとかなります。
私は、水の備蓄も緑茶に変えました。
消費期限は半分以下になりますが、水のストックだと、結局処分の時は植木にやるくらいで、もったいなかったからです。
緑茶なら、普通に飲んでしまえます。
いざという時、緑茶で顔洗ったりできないという人もいるかもしれませんが、
緑茶に含まれるカテキンが風邪予防になるので
うがいに使うという話もあるくらいなのですから、害になることはないでしょう。
カップラーメンだって、緑茶で作ったってかまわないと思っています。
防災服、避難着のフェーズフリー
災害時どんな格好で、避難すればよいのか、考えなければなりません。
津波が迫っているのでしたら、ライフジャケットでしょうか。
火事が迫っているのでしたら、防炎のジャケットでしょうか。
地震の大きな揺れが心配な時はヘルメットも必要ですね。
状況によって、結構いろいろと準備が必要で、
防災グッズは全般に価格が高めです。
それなのに、いざという時しか使わない。
準備していることで安心感が得られますが、
一方でもったいない、という気持ちもわいてきます。
それに、そんな仰々しい格好をして避難できるのだろうか、
もしくは、着替える暇などない状況もあるのではないだろうか、
と考えます。
そうすると、防災服、避難着のフェーズフリーという考え方にたどり着くのです。
防災専用ではなく、常の衣類から防災を考えたものに切り替えていくことです。
そうすれば、そのままの衣類で避難できますし、
使わないかもしれない品物にお金を払うというもったいない感も軽減されます。
難燃性や防水機能のある衣類は、普通の衣類に比べるとやはり高くなります。
でも、天災時でなくても、日常の災害から身を守る働きもしてくれるので、
費用対効果を満たしてくれると思っています。